2010/07/20

モチベーション

最近、モチベーション3.0という本を読みました。

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
帯には、「21世紀版『人を動かす』」とのコメントもあり、「人を動かす」によって大きく人生観を変えられた私にとっては興味深い一冊でした。


内容としては、モチベーションの在り方について書かれていました。
1.0:生存を目的とする人類最初のOS
2.0:アメとムチ=信賞必罰に基づく、与えられた動機づけによるOS
3.0:自分の内面から湧き出る「やる気」に基づくOS


興味深いのは、最初の方に記述されていた実験です。



サルに簡単な仕掛けのついた装置を与えたものです。この仕掛は3つの手順が必要となっており
1. 突き刺さっているピンを外す
2. フックを外す
3. 金具で止められたカバーを持ち上げる。


すると、サルは周りから強制されたわけでもなく、また報酬がもらえるわけでもないのに、この装置で遊びはじめました。
モチベーション2.0の概念だけなら、この現象はおかしな現象なのです。
報酬も罰もないのにモチベーションが高い状態にある。
もちろん、これは人でも、異なる似たような実験で証明されました。


また、さらに面白い実験結果として、報酬を与えてみたところ、報酬を与えた瞬間は高いモチベーションが発揮されましたが、その後報酬がもらえなくなった時点でやる気が下がりました。
逆にずっと報酬をもらえていないチームは、ずっと同じモチベーションで活動し続けました。


なるほど。確かに納得出来る内容だと思います。事実、報酬のみが全てではないと思います。
少し残念だったのは報酬がお金でしかなかったことです。
モチベーション3.0は内なるやる気であるため、お金ではなく『偽りなき賛辞』を与えた場合が欲しいと感じました。
予測では、どんなものよりも高いモチベーションを継続し続けられると考えられます。


もちろん、それなりの根拠はあります。
D・カーネギーの「人を動かす」にある通り、人が欲するものの中に「自己の重要感」が存在しています。
今回の実験結果はこれを満たすものではないですが、この自己の重要感を満たす要因を付け加えることで
さらに高いモチベーションを継続し続けることができるのではないかと考えました。


ちなみに、この本はモチベーションの継続方法がメインであると感じ取りました。
低くなったモチベーションをどのように上げるのかなどはあまり書かれていません。
また、そのやり方は一般社員の人がどうにかできることは少ないでしょう。
立場的に上の方が読まれることを推奨します。


P.S.
 この本を読んでもう一つ思ったのは、よく考えると成功者と言われる人達で、成功報酬を第一に考えている人は
 いるのだろうかと思ってしまいました。
 1日おいて考えてみると、そもそもそんな自分中心の考えで成功する確率は低いのかという結論が出てきています。
 やはり、人生は人と人との助けあいなんでしょうね。

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